2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧
痛みを感じないフリをして、 平気な顔をするのにも慣れた。 波風を立てるのは面倒だから、 曖昧な笑顔でやり過ごす方が楽だしね。 こうやって自分を裏切り続けるのは、 本当に簡単なことなんだ。
熟した黄桃のような満月が、 東の空にぶら下がっている。 重たくて、今にも落っこちそうだ。 ねぇ、一緒に拾いに行こうよ。
生まれたがっているコトバたちが、 私の中で行き場を探している。 だけど、 成熟した卵子から順番に、 卵巣を飛び出していくのと同じで、 キミたちを産み出すには、 どうしても、時間が必要なんだ。
大手企業による、大量生産・大量流通は、 そもそも「食」に最もそぐわない形ではないのか。 「食」に関するさまざまな事件が明るみになるたびに、 手の届く範囲での「生産・消費」に戻って欲しいと思う。
肌を刺すような真昼の日差し、 ハートを高ぶらせるエグゾーストノート。 灼熱のアスファルトに、 苛立ちを叩きつけるようにして疾走した、 二十一歳の夏。
立ち止まり、息を呑み、逡巡し、引き返し、諦めても、 やはりここに戻って来る。 向こう岸は、私の目には映らない。 それでも、踏み出すのだ。この一歩に賭けて。
カーナビにルートを指示されるのは味気ない。 地図を見て、自分で道順を考えるのは楽しい。
この南風は、 あなたの住む街から吹いてきた、風。 あなたの髪を揺らし、 あなたの頬を撫でた、風。 胸いっぱいに吸い込んで、 「おやすみなさい」。
昼間の日差しがきついほど、 夜風の涼やかさが心地よい。 ツリーハウスで、眠りたい。
手に入れてしまうと、失うことが怖くなる。
月夜に現れる、キミの名はニホンヤモリ。 「家を守る」という立派な名前が付いている。 シャイなキミたちは、すぐに隠れてしまう。 でも、つぶらな瞳がとても可愛いこと、知ってるよ。 学名は、Gekko Japonicus(ゲッコー ジャポニカス) 月光の下のゲッコー…
一流ホテルも、 スタッフの私語で、 あっという間に三流レベルに。 肝心かなめは、人なのね。
日暮れて、空色が灰色に近づき 月がその輪郭を際立たせる頃、 出番を待ちわびたコウモリ達が 乱舞と共に、夜の帳をひらく。
あなたが、口移しで飲ませてくれる水。 愛を交わした後の火照った身体の中を、 するすると流れ落ちていく、つめたい水。 この世の中で味わえる、一番、甘い水。
雑誌が煽る「素敵なライフスタイル」なんてのは、 誰かの生活の、ほんの上澄みを掬い取っただけのもの。 真に受けるのはやめましょうね。 深い泥の中から、蓮の花が咲き出てくるように、 本当の輝きは、薄っぺらい日常からは生まれてこないはず。
あなたの言葉は、 私にとって、 いつも謎。 それはまるで、 絵のない絵本のような。 音のない音楽のような。
優しく苛めてくれる指先に 齧りつきたい 初めての夜
クレイジーな現実から 軽やかに「いちぬけた!」をして 自由という向こう岸へ ひと足お先に 着地成功
目の前で 消えない花火が ゆっくり回る 夜の大観覧車
TVを消して、夜の音を聴く。 風に運ばれてくる、遠くを走る電車の音。 夜道を往く人の足音。犬の遠吠え。 街と人々と生き物たちの幾千もの息遣い。 夜ってこんなに雄弁だったんだ。
その星は、子供たちの大好物。 14日間かけてつくられる星。 寺山修司が「世界で一ばん小さい」とよんだ星。 口の中でバラバラになって、 あっというまに溶けてなくなる星。 コンペイトウを 私は食べる。
昔 自分が孤独だと思っていたときは 吹きさらしの冷たい風の中に いるような気がした 今 自分が一人だと思うと 見晴らしのよい丘の上に すっくと立つような気持ち なんてすがすがしいんだろう
40代になって思ったことは、 「人生の美味しいところは、これからだ!」ということ。 若さなんて、甘っちょろい。人生は折り返し点からが本番だ。 思う存分、味わいつくして、生きていきたいと思う。